前回の記事でご紹介した NASEBANAL Growth Mobile(Target・Recorder・Stopwatchを1つにまとめたモバイルクライアント)のクローズドベータ版をiPhone・Android向けにリリースし、正式リリースに向けたテスターを募集しております。そしてもう一つ、AIクライアントからNASEBANALを直接操作できる NASEBANAL MCPサーバー を公開しました。今回はこの2つをまとめてご紹介します。
NASEBANAL Growth Mobile クローズドベータ版リリース
NASEBANAL Growth Mobile は、Web版で提供している Target・Recorder・Stopwatch の3アプリを、単一のアカウント・単一のログインで行き来できる1つのモバイルアプリにまとめたものです。




- Dashboard:3アプリを横断した状況を、ホーム画面でまとめて確認できます
- Target:階層構造を持つ目標ツリーを、スマートフォンでも編集できます
- Recorder:タグ単位で記録したデータを、時系列グラフと統計で確認できます
- Stopwatch:計測したラップタイムを、ワンタップでRecorderに記録できます
現在、iOS・Android双方でストアへの正式リリースに向けた準備を進めており、その前段として、実機での動作確認とフィードバックをいただけるベータテスターを募集しております。
- iPhone:TestFlightでの招待制ベータテストです
- Android:Google Playのクローズドテストでの招待制ベータテストです
いずれも現時点では公開リンクではなく、招待制での参加となります。ご参加いただける方は、お問い合わせフォームか、私宛にご利用のメールアドレス(サインアップに用いるアドレス)をDMでお送りください。折り返し、招待の手続きをご案内します。いただいたメールアドレスは、招待のご案内以外の目的には使用しません。
なお、モバイルアプリに初期アクセスする際はFreeプランとして最低限の権限しか割り当たりませんが、https://www.nasebanal.com 等からログインいただければ、プロファイル設定画面からFamilyプラン・Proプランへ変更いただけます。現時点ではクレジットカードのご登録なしにプラン変更が可能です。

テスト期間中にお気づきの点があれば、同じお問い合わせフォームからフィードバックをお寄せいただけますと幸いです。皆様のお声を、正式リリースに向けた仕上げに反映していきたいと考えています。
NASEBANAL MCPサーバーを公開
以前、NASEBANALを始める前に作ったアプリ——それがNASEBANAL Growthのアイディアの元になりました——で、テストユーザーから「データ入力が手間」というフィードバックをいただきました。当時はWebアプリのみのリリースだったため、携帯電話をお使いのユーザーにも、レスポンシブ対応したWebアプリへブラウザ経由でアクセスしていただいていました。このフィードバックをきっかけにモバイルのネイティブアプリの必要性を意識するようになり、そこからさらに一歩進めて、LLMからのデータアクセスというアプローチに行き着いたのが、今回のMCP Serverの動機です。
Cookbookに追加した新しいレシピ 「Claude DesktopからMCPでTarget・Recorderを直接操作する」 は、Claude DesktopなどのMCP(Model Context Protocol)対応クライアントを、ご自身のNASEBANALアカウント(Target・Recorder)に接続する Remote MCPサーバー です。ご利用のAIクライアントでMCPを追加すると、NASEBANALのWebバージョンでも用いている認証用のブラウザ画面がポップアップするので、そこで認証をパスいただければMCPもご利用いただけます。トークンの手動コピペは不要です。
たとえば、朝体重計に乗ったら「Recorderに体重70.2kgを記録して」と話しかけるだけで記録が済みます。週末に「先週のRecorderの体重の推移を要約して」と尋ねれば、recorder_statsが集計を返してくれるので、そのままレポートとして人に見せることもできます。フォームを開いてタグを選んで数値を打つ、という一手間が、チャット1往復に置き換わる感覚です。
ログイン後に使えるようになるToolは次の通りです。
Target
| Tool | できること |
|---|---|
target_list | 自分のTargetを一覧取得(ネストされたセル込み) |
target_get | idでTargetを1件取得 |
target_create | Targetを作成(parent_idを指定すればサブTargetとして) |
target_update | Targetのタイトル・説明・メモを更新 |
target_delete | Targetを削除 |
Recorder
| Tool | できること |
|---|---|
recorder_record_list | 記録済みのデータをタグ・期間で絞り込んで一覧取得 |
recorder_record_create | データを記録(タグ名が無ければ自動作成) |
recorder_record_update | 記録済みのデータを更新 |
recorder_tag_list | タグ一覧を取得(ゴール作成に使うtag idを調べる用) |
recorder_goal_list | ゴール一覧を取得 |
recorder_goal_create | 既存タグにゴールを作成 |
recorder_stats | タグの集計(件数・最小/最大/平均・最新値)— レポート生成向け |
例えばClaudeをご利用のユーザーであれば、Settings → Connectors → Add custom connector から https://mcp.nasebanal.com/mcp を登録するだけです。詳しいセットアップ手順や、現時点での制限事項(共有・コラボレーション機能や一括操作は未対応、Auth0トークンの自動リフレッシュは未実装など)は、レシピ本文をご覧ください。実際にチャットで操作している様子は、こちらの動画でご紹介します。
動画はテンポが速く、マウスポインターも見えづらいため、流れを簡単に補足します。TargetにはあらかじめHealth(健康管理)とEnglish(英語習得)という目標を定義してあり、Healthの下にはBMI・Running Time(ランニングタイム)・Buzzer(早押し)という3つの項目を用意しています。動画ではまずStopwatchでBuzzerの反応タイムを計測してRecorderに記録し、その記録をもとに合否判定を行っています。最後に、そのRecorderの記録をMCP経由でClaude Desktopから取得し、評価している様子までをご覧いただけます。
このMCP ServerはCloudflare Workers上で動くRemote MCPサーバーで、内部では@nasebanal/sdkをラップした実装となっており、ソースコードはこちらからもご参照いただけます。
余談となりますが、SDK自体はContract-Driven Developmentの枠組みでOpenAPI Specから生成された型付きクライアントなので、MCP Tool一つを追加する作業は、実質的には「すでに生成済みのSDKメソッドをTool定義として登録する」だけで済みます。API自体はすでにフルに公開されているので、今後も必要に応じてToolを追加していく予定です。
おわりに
モバイルアプリとMCP Server、届け先はスマートフォンとAIクライアントとで異なりますが、どちらも同じOpenAPI Specを契約として組み上げた、Growthの新しい入り口です。ベータテストへのご参加、そしてMCP Serverのご利用、あわせてお待ちしております。
今回、自身初めてのモバイルアプリの開発・リリース準備を経験しましたが、React(Expo)を利用することで、Webアプリと近いアプローチで画面実装できることに興味を持ちました。Reactはコンポーネント単位で好きなタイミングで画面をリフレッシュできたりと、改めてコンポーネント単位での実装のメリットを感じました。
またリリース準備にあたっては、思っていた以上にリリースのためのステップがあり、実際Appleでは人手によるアプリのレビューが行われているようで、ベータの表現がついている間はリリースできない、有償プランがある場合にはすべてアプリ内購入(In-App Purchase)とすべき、といったフィードバックがあり、一度リジェクトを受けました。また、Androidは12人以上のテスターが14日間継続してオプトインしている実績が必要とされていることから、iPhone向けももうしばらくベータとして実績を作ったうえで、正式リリースとすることにしました。
NASEBANAL Evolutionとして、API品質評価を中核に据えたシステムの継続的な進化を支援するプラットフォームの開発を進めながら、人の成長を支援するGrowthについても、あわせて継続的に進化させていきたいと考えています。今後は、動画などをAIで分析してメトリクスを抽出・管理するといった取り組みにも挑戦していく予定です。