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NASEBANAL Target ベータリリース — 目標をツリーで分解し、Recorderの実データで進捗を見る

Release

本日、新アプリ NASEBANAL Target のベータ版をリリースしました。目標をツリー構造で分解し、NASEBANAL Recorder の実データで進捗を可視化するための目標管理アプリです。


開発の背景——成長には「共通のレシピ」がある

前回のNASEBANAL Recorderの記事では、自分自身の英語学習の停滞期を抜けた経験と、大学時代の友人がテニスのスランプを乗り越えた経験の間に、分野は違えども共通する構造があったことに触れました。

同様の構造はプロスポーツの世界にも見られます。大谷翔平選手が高校1年生のときに書いたマンダラチャート——「ドラ1、8球団」という中心目標の周囲に「体づくり」「コントロール」「メンタル」から「運」「人間性」まで8つの中目標を配置し、さらに「あいさつ」「ゴミ拾い」といった日々の具体的行動にまで落とし込んだ、あの9×9のフレームです。

英語学習、テニス、野球——分野は違っても、成長のプロセスには共通点があるのではないかと考えています。(1) 目標を明確にする → (2) 目標実現のためのプロセスを分解する → (3) 日々の行動に落とす → (4) 行動と結果をトラッキングしながら構造を見直す。勉強にしろ、スポーツにしろ、成長のためのプロセスがあり、更にはそういったプロセスの情報を共有することで、人々のさらなる成長を後押しできるのではないかと考えています。

NASEBANAL Targetは、この目標の定義と管理を支援するツールとして設計しました。


階層的な目標ツリー

Targetの中核は、目標を親子関係のあるツリーとして編集できるUIです。マンダラチャートが中心ノードの周囲に固定の3×3フォーマットで8つの子を並べるのに対し、Targetはより柔軟なツリー構造を採用しており、分野や粒度にあわせて子ノードの数や階層の深さを自由に設計できます。整然とした階層分解だけでなく、マインドマップのように思考を広げながらブランチを増やしていく使い方も受け止められ、ノードはドラッグ&ドロップで親子関係や並び順を直感的に組み替えられます

Targetの目標ツリー画面
  • ルートに長期目標、子ノードに中目標、孫ノードに日々の行動目標——階層の深さは自由
  • ツリー全体はD3.jsによるインタラクティブな可視化で、ズーム・パンしながら全体像と詳細を行き来
  • 思いついた切り口を先に枝として伸ばし、後から構造を整える、というワークフローも同じツリー上で完結

この構造により、「大目標 → 中目標 → 行動」の関係性がひと目でわかります。目標が未達なときも、「そもそも分解が粗すぎたのか」「分解は妥当だが実行が足りていないのか」を切り分けやすくなります。


Recorderとの連携——ノードからその場でグラフ表示

目標ツリーの各ノードには、NASEBANAL Recorderのタグを紐付けることができます。タグが紐付いているノードには、右下に小さなグラフアイコンが表示されます

Recorderタグを紐付けた目標ノード(右下のグラフアイコンに注目)

このアイコンをクリックすると、そのノードの指標の時系列グラフがポップアップで開き、目標値(ゴール線)と実測値の関係をその場で確認できます。

ノードのグラフアイコンから開いたBMIの時系列グラフ
  • 「TOEFLスコア」ノードに toefl_total タグを紐付ければ、ノード詳細から時系列スコアを直接確認できます。
  • 「週あたり勉強時間」ノードに study_time タグを紐付ければ、Stopwatchから自動連携された記録がそのまま目標ツリー上に現れます。
  • 体重、血圧、練習タイムなど、Recorderに登録済みのあらゆるメトリクスをノードに接続できます。

目標と実測値が別のアプリに散らばっていないため、「今自分がどの目標に向けて、どれだけ動けているか」がひとつの画面で完結します。目標設定と計測の分断は、継続の最大の敵のひとつです。


達成した目標を可視化する

目標は立てるだけでは続きません。達成したことが目に見えてわかる——これが次の目標に向かう力になります。Targetでは、達成済みの目標がツリー上でもリスト上でもひと目で識別できるようになっています。

ツリー上では達成ノードが緑色に変化

ノードを「達成済み(Cleared)」にトグルすると、ツリー上のそのノードが緑色にハイライトされます。未達のオレンジ色ノードと並べて見たときに、進捗がどこまで進んでいるかがツリーの形のまま把握できます。

達成済みノード(緑色)と未達ノード(オレンジ色)が混在するツリー画面

Targetsリスト画面では進捗バーと達成トグルで一覧

ツリー全体ではなく一覧で確認したいときは、Targetsリスト画面を使います。Recorderタグが紐付いたノードには進捗バー(現在値 / 目標値)が表示され、達成済みのものは右端の CLEARED トグルがオンになります。

Targetsリスト画面——進捗バーと達成トグルで一覧
  • 進捗バーは目標値に対する現在値の割合を視覚的に示します(例: 体重 27.68 kg / 目標 27 kg)
  • CLEAREDトグルを手動で切り替えて達成宣言することも可能
  • ソート・フィルタで「あと一歩」「達成済み」など状態別に絞り込めます

達成の可視化は、自分自身の振り返りだけでなく、ツリーを共有しているコーチや家族にも「ここまで進んだ」という事実を端的に伝える役割を果たします。


目標ツリーの共有 = Recorderデータの共有

Targetでもうひとつの中核機能が、目標ツリーそのものを他ユーザーと共有できることです。共有は単なる閲覧権限ではなく、以下のような意味を持ちます。

ツリーを共有すると、ツリー上のノードに紐付いたRecorderタグのデータも同時に共有されます。

  • コーチに練習計画のツリーを共有すれば、ラップタイムや練習ボリュームのRecorderデータがそのまま可視化された状態で連携できます。
  • 家族に健康目標のツリーを共有すれば、体重や血圧のトレンドをツリー構造とあわせて見てもらえます。
  • 学習コーチに勉強計画のツリーを共有すれば、日々の勉強時間と模試スコアの両方を一枚で確認できます。

Recorder単体の共有は「タグ(指標)単位」でしたが、Targetでは「目標の構造単位」でまとめて共有できる——これが大きな違いです。共有されるのは数字だけではなく、「何のためにその数字を追っているか」という文脈ごと、です。

権限設定はRecorderと同様にread / writeを選択可能で、状況に応じた運用ができます。


想定されるユースケース

  • スポーツ: コーチが選手の目標ツリーと練習ログ・体調メトリクスを一元的に把握
  • 学習・受験: 指導者が受験生の学習計画と実行状況をツリー+グラフで確認
  • 健康管理: 家族や主治医と健康目標+バイタルを構造的に共有
  • キャリア・スキル開発: メンターとスキルツリー+学習時間・成果指標を共有
  • 個人のPDCA: 自分自身の長期目標を分解し、Recorderのデータでレビュー

ベータ版のご利用について

ベータ期間中は、Familyプランを含む上位プランのすべての機能を無料でお試しいただけます。まずはNASEBANAL Targetにアクセスし、手元の目標をひとつ分解してみてください。フィードバックはお問い合わせフォームからお送りください。

また将来的には、成果を挙げた方々の目標ツリーを共有・公開していただけるようにすることで、個々のツリーが「ある分野で結果を出した人がどのように構造を組んだか」のサンプルとなり、集合的に成長のレシピ集として機能する可能性もあると考えています。ベータ版での現場の声は、その先の方向性を検討するうえでも貴重な材料になります。